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「香り」を印刷する
ある朝、新聞を開くと、黄色い菜の花が一面に広がった野原の写真。そのヨコに、「菜の花をこすってみた下さい」と書いてある。あなたはこすってみるだろうか?
そこをこすると、菜の花の香りがプーンと匂ってきます。そしてあなたは、菜の花畑にひきこまれたような気分になる……そんなことがいつか現実になるかもしれません。
実は、すでに「香る」印刷じたいは現実の話なのです。
マンローランド印刷株式会社はドイツの印刷機製造メーカーです。同社は、PRの一環として、印刷産業専門誌『expressis
verbis』を発行しています。
ウォルフガンク ワレンスキーの記事「『匂い』広告手段」(第5号、2000年2月)に、その実物(もっともこちらは、イチゴ)と印刷の方法が紹介されています。以下は、その要約(なお、弊社では扱っておりません)。
香り=匂いを印刷する方法じたいは、普通の印刷と変わりません。違うのは、印刷するさいに、特殊な匂いのニスや特殊な匂いのインキを使うことです。
鼻も一緒に見る!
「このニスまたはインキの秘密は、マイクロカプセルに入った香料油にあります。このカプセルを壊して香料油を出すには、できあがった印刷製品を少し擦るだけで十分です。みずみずしいオレンジ、いい香りの苺、甘いバナナ、つやつやした林檎、採りたてのキャベツの見るからにおいしそうな写真は、このように新しい次元を獲得しました。言わば、鼻も一緒に見ます」
3種類の方法
印刷の方法はワレンスキーによると、オフセット印刷の場合、@印刷インキによる方法、A油性印刷ニスを添加する方法、B水性ニスを添加する方法の3種類があります。
入念な前処理
実際に匂いコーティングをするには入念な前処理が必要だ、とワレンスキーは言います。「この広告手段は感覚をくすぐるものであって、いらだたせるものであってはなりません」。求める匂いのインキを作れるかどうかにカギがあります。十分な実用経験をもったインキ供給者、香料油の決定、マイクロカプセルへの封入技術、カプセルの印刷インキまたはニスへの混入等々の技術か必要である上、印刷インキ自体や紙の匂いとの調整が求められるからです。
私たちが「香り」のあるチラシやパンフレットを手にする日もそう遠くないかもしれません。
―――2000/5/22
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